爽やかな夏の味覚、ミョウガ(茗荷)。
「物忘れする」という言い伝えは、仏教と関わりがあるとも言われています。
お釈迦様の弟子、周利槃特(しゅりはんどく)は、
自分の名前も覚えられないほど物覚えの悪い人で、
托鉢の際は、名前を書かれた布を背負っていたそうです。
そんなある日、お釈迦様は、自分の愚かさを嘆く彼に、
ほうきを与え「塵を払い、垢を除かん」と唱えながら
掃除しなさいと伝えます。
周利槃特はそれからひたすら掃除を続け、ついには悟りを開きました。
彼の死後、お墓に生えてきた草は、彼に因んで「名」を「荷う」
(名前を書いた布を背負う)ことから「茗荷」と名付けられ、
のちに「物忘れする」という俗説につながっていったそうです。