昔は、一人に一つのお墓、または、夫婦で一つのお墓というのが一般的でした。だから、だれのお墓がすぐにわかり、家系が明確でした。しかし、時代とともにお墓のスペース的な問題や、ひとつひとつ守っていくのが大変だということもあり、一家に一つのお墓が普及しました。
その家の者が代々入っていくため、亡くなられた方を一人一人彫りこんでいく墓誌を建てられるようになりました。そうすることによって、一つのお墓でも家系がすぐにわかります。
お墓本体に字を彫る場合は、字を彫るためにお墓(仏様)を移動させるためにお性念抜きが必要となります。
そして、彫り終われば、お性念入れが必要となり、お施主様には段取り等の手間がかかります。しかし、墓誌に彫る場合は、お性念抜き、お性念入れは必要ありません。お墓本体(仏様)を動かすわけではないからです。
絶対に必要だというものではないですが、家のルーツを知る、自分の存在意義を知るためにも、またその先々の子孫のためにも、墓誌を設立していただければ幸いです。