単にお墓を買うといっても、お墓本体だけを選ぶのではありません。
車を選ぶのと同じように、付属品があるのです。
お墓の付属品というと、
・霊標(戒名、法名を彫る板)
・塔婆立
・物置石
・蓮華台
・地蔵尊
・記銘受
・灯篭
・巻石
などがございます。
お墓を買うにあたって必ず必要なのは、
お墓本体+巻石 です。
※霊園によっては巻石が不要な場合もあります。
あとの付属品は、お客様の予算やお客様のお考え等により、
どの付属品が必要かは、お客様によって様々です。
この間このような質問がありました。
「霊標(法名碑または墓誌)は必ず必要ですか?」
必要か必要でないかと問われると、
「必ずつけなくてはならないというわけではございません。」という答えになります。
戒名、法名を棹石(仏石)に彫刻すれば、問題なしです。
宗派やご住職のお考えによっては、戒名法名を彫る必要はないとお考えの方もおられます。
ただお墓を守っていく石屋さん(石材店)としては、霊標をつけることをお勧めします。
理由は、
・戒名、法名(その他、俗名、没年月日)を彫っていくことにより、自分のルーツがわかる。
・拝む供養する対象がわかりやすい。
・棹石に彫刻する場合よりたくさんの戒名、法名が彫れる。
※棹石に彫刻するより2倍以上の戒名、法名が彫れる。
・見やすい。
・追加彫刻をする際、お客様にとっても石材店にとっても、手続きや作業がスムーズ。
この他にも理由はありますが、後々のことを考えると、
霊標をつけておくほうが良いと考えています。
ただ、最終的にはお客様がいろいろ考慮した上での答えが、一番良い答えだと思います。
このようなお客様もおられました。
・限りある予算を有効に使いたい。家族で話し合った結果、
今は霊標はやめておきます。その分をお墓本体に費やしたい。
霊標は、息子たちの宿題にしておきます。
本当にいいお考えだと感じました。
今の当主様がお墓を建て、息子様もお墓のことを考えて霊標を建てて供養していく。
お墓は一代で造ってしまうものでもないなと気づかされました。(1代で造ってしまってももちろん良いことですが。)
何代にもわたって、ご先祖様のことを考えてお墓をよくしていく。
これが一番大切なことだと感じました。
記:石井 眞澄