墓石には、いろいろと字が彫ってあります。
「先祖代々之墓」や「南無阿弥陀佛」、家紋などなど、
この文字彫刻があってこそ、お墓であるといえます。
みなさんは、お墓の文字、実は違いがあるのをご存知でしたか?
楷書の字、行書の字、草書の字という違いではありません。その違いならみなさんもわかります。
同じ字体でも字彫に差が出ます。
それはなぜか?
作業工程や作業員の意識の差によって、文字に差が出てきます。
ご説明しながら、直接お墓を見比べればお分かりになると思います。
※ブログの説明では、わからないかもしれません。ごめんなさい。
字彫の工程は、このような手順です。
1、文字を彫る面にゴムを貼る。
2、文字を写し、文字彫刻するところを切り取る。(一部修正しています。)
3、サンドブラスト機を使って、字を彫る。
各工程ごとに気をつける点はあるかと思いますが、大きな違いが出てくるところは、
まずは、ゴムを切り取る作業。
ゴムを字の通りに、曲線はしっかりと曲線に、直線はしっかりと直線に、切り取らないと
綺麗な字にはなりません。ゴムを切り取ったところだけが彫れるのですから、
急いでゴム切をすると、いくら元の原稿が素晴らしい字でも、良い彫刻にはなりません。
だから、このゴム切の工程がかなり重要なのです。
ゴム切の作業は、2通りあります。
・人の手によって、ゴム切をする。
・プロッターという機械を使って、ゴム切をする。
機械を使うと、機械が壊れない限りは、綺麗にゴムを切ってくれます。
では、人の手はダメなのか?そこに意識の違いがあらわれます。
忙しくても、この工程の大事さがわかっているので、気を抜かず丁寧に切る作業員と、
慣れてしまって、おおよそで切る作業員。
断然、前者の方が綺麗な字で仕上がります。
違いがよくわかる箇所が、ゆるーく長い曲線、ゆるーく短い曲線。
パッと見ではわかりませんが、じっと見ると「あっ」と気づきます。
その違いを大事にすることがお墓には重要です。
字彫作業も利き手によって、違いが出てきます。
利き手のことを意識しながら、左右バランスよく彫る必要があります。(簡単に説明しました。)
当店は現在、字彫の機械がないので、字彫は専門業者さんにお願いしています。
字彫業者さんもたくさんおられるのですが、追加字彫作業などは、
限定した1社さんにお願いしています。
ゴム切も手切、機械切上手に使い分けておられます。
字の特徴を見て、手切、機械切を分けておられます。
ブログで説明するのが難しいのですが、ようは字を長持ちさせるために、字彫の衝撃のことも頭に入れながら手切されます。
もちろん丁寧に切ってくれています。そのかわりあまりにも急すぎる対応はあまりしてもらえません。そんな業者さんです。
また、字彫のことにすごく詳しいので、ちょっとでもおかしいなと思うことは、聞いてくれます。
当店の頼りになる業者さんの一つです。
当たり前ですが、しっかりとした文字彫刻を致します。追加文字彫刻に関してはこちら
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